全日本マスターは30歳以上の選手のみが出場可能な大会で、最も若いマスター1は30歳からで、最も高齢なのは61歳から出場できるマスター7だ。
マスター7=61歳以上のカテゴリーがあるのもすごいが、このカテゴリーでも試合が組まれているのが全日本マスターならではだろう。
その他の大会では募集そのものがない場合もあるし、もしあったとしても選手が揃わずに試合が組まれないことも多々ある。
だが、この日本最大規模を誇る大会である全日本マスターならば、マスター7でも試合が組まれるのは、選手にとっても大会にとっても素晴らしいことだ。
選手は自分と同じカテゴリーで試合できるのは稀なことだし、大会はこういったマスター7のカテゴリーにも選手がいること、試合ができることを見せることが出来、選手と運営の双方にとってメリットがあるといえる。
そして日本にはマスター7黒帯の柔術世界王者であるレジェンド的存在の上谷田幸一氏もいるので、いつか上谷田氏にもこの全日本マスターで試合をして、還暦が過ぎても柔術はやれること、そして世界王者になれるということを満天下に示して欲しいと思っている。
だが今大会ではマスター7で試合が組まれたのは茶帯までで黒帯は組まれずに終わった。
来年にはぜひマスター7黒帯で試合が実現し、そこに上谷田氏が参戦していたとしたら、言うことなしだ。
マスター4黒帯ルースター決勝戦
澤田真琴(DRAGON'S DEN)
vs
中村洋介(DRAGON'S DEN)
DRAGON'S DENの同門対決となったこの決勝戦は門下生・ナカムラが師に一矢報いるべく奮闘もレフリー判定で敗れ悔し涙。
マスター4黒帯ライトフェザー決勝戦
金古一朗(シュラプネル柔術アカデミー)
vs
木部亮 (スプラッシュ)
JBJJF殿堂入りの金古が名古屋の雄・木部と対戦も、安定感抜群の試合ぶりで0-0/2-1で勝利。
マスター4黒帯フェザー決勝戦
伊藤洋邦(Jaws Jiu-Jitsu Academy)
vs
高玉年克 (Robust Jiu-Jitsu)
中部地区きってのテクニシャンの伊藤が高玉からスイープで2ポイントを獲得し、そのまま2-0で勝利を果たす。
マスター4黒帯ライト決勝戦
アサダ・トシオ(BJJ CORE JAPAN)
vs
塚本隆康 (パラエストラ)
会場で物販しながら試合をするアサダは積極的な攻め手で塚本に反撃の隙を与えず、そのまま一気に勝ち切った。
マスター4黒帯ミドル決勝戦
高本裕和 (高本道場)
vs
アレッシャンドレ・アバキアンツ(CARPE DIEM)
昨年のワールドマスターメダリストである高本は国内では敵なし状態。得意のカーフスライサーを武器に連勝街道まっしぐらだ。
マスター4黒帯オープンクラス決勝戦
高本裕和 (高本道場)
vs
マルシオ・ヘイス(チェックマットジャパン)
過去何度も対戦しているマルシオだけに勝手知ったる間柄。いつもの得意パターンにハメて1:41 カーフスライサーで一本勝ちで優勝。
マスター5黒帯ライトフェザー決勝戦
宇原浩一 (NR柔術)
vs
山田泰範 (トライフォース)
京都の大ベテラン・宇原も全日本マスターの常連。この決勝戦では3:59 腕十字を極め、鮮烈な一本勝ちで優勝を決めた。
マスター5黒帯フェザー決勝戦
×樋口弘信(DRAGON'S DEN)
vs
○日比野勝彦(アライブ)
ポジションを許さずにアドバンテージを奪い合う試合展開は0-0/2-3で日比野が競り勝っての優勝だ。
マスター5黒帯ライト決勝戦
石川弘道 (ネクサセンス)
vs
丸本昌平(トライフォース)
会場での声援を背に戦った丸本がパスガードを決めて決められというスリリングな試合展開で7-3で劇的な勝利。
マスター5黒帯ミドル決勝戦
林俊介 (パラエストラ)
vs
福井正芳 (ポゴナ・クラブジム)
ほとんどの試合時間をスタンドの攻防に費やしたが、試合終盤に気合のテイクダウンを決めた林が2-0で激勝。
マスター5黒帯オープンクラス決勝戦
ハン・ヨンウ(トライフォース)
vs
小幡太郎(DRAGON'S DEN)
韓国からの刺客・ハンを1アドバンテージを巡る攻防で凌ぎきって0-0/0-1で勝利。
マスター6黒帯ライトフェザー決勝戦
福本吉記 (クラブバーバリアン)
vs
江川弘文 (アライブ)
福本は極めの強さに定評があるが、この試合でも極めのチャンスを見逃さずに4:04 アームロックでしっかりと極め切っている。
マスター6黒帯フェザー決勝戦
新村信行 (ねわざワールド)
vs
田中昭弘(トライフォース)
大ベテラン同士の一戦は2-0で新村が勝利したが、少ない動きの中で鎬を削る様は濃厚だった。
マスター6黒帯ライト決勝戦
中島勇次(パラエストラ)
vs
島田久嗣(パラエストラ)
パラエストラのトップチーム選抜選手同士の同門対決はまさかのDQで島田が勝利も不完全燃焼か。
マスター7茶帯ライトフェザー級
花澤康 (ストライプルオハナ)
vs
八木道雄 (X-TREME EBINA)
還暦超えの61歳以上のマスター7は黒帯はなく茶帯が最高位の帯の試合。このワンマッチ決勝戦は花澤が勝利し金メダル獲得だ。
■大会名
第17回全日本マスター柔術選手権|17th All Japan Master JIU-JITSU Championship
■大会スケジュール
2023年2月24日(金曜/Fri.)(オープンクラス/全帯)
2023年2月25日(土曜/Sat.)(階級別/白・青帯)
2023年2月26日(日曜/Sun.)(階級別/紫・茶・黒帯)
■会場
横浜武道館 メインアリーナ
〒231-0028 神奈川県横浜市中区翁町2丁目9番地10
大会要項
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Photo and text 橋本欽也/Kinya Hashimoto