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【JBJJF】第19回全日本マスター柔術選手権試合レポート③ | マスター２茶帯

第19回全日本マスター柔術選手権が、2025年2月28日から3月2日までの3日間、群馬県高崎市高崎アリーナで開催された。
今年初めての大会が、マスター世代（30歳以上）の日本一を決定する大会となった。
1000人近い参加者が集まり、6面のマットを用いた規模の大きな大会であった。

マスター1からマスター7まで、幅広い年齢カテゴリーで試合が開催され、さらに普段は試合が少ない女子カテゴリーで多くの熱戦が繰り広げられた。
地元地域からの多大な協力を得て、大会には地元食材を使った出店や物販も出されるなど大会に花を添えた。
さらには、格闘技ブランドの物販や豪華な参加賞も大会の盛り上げに一役買った。

選手と観客のみならず、地域とスポーツが一体となる素晴らしい大会となった。

マスター2茶帯ライトフェザー級
〇佐藤丈典 (Carpe Diem芦屋)
vs
×土田伸一 (ストライプル茨城)
ファーストコンタクトで襟を掴みながら素早く引き込んだ佐藤は、すぐに裾を引きつけてトーホールドを仕掛ける。これに対し、土田は回転しながらディフェンスを試み、そのまま場外へと転がる。レフェリーはアクションを評価し、佐藤に2ポイントを与えた上で試合を続行。スタンドからの再開後も佐藤はすぐに引き込み、クローズドガードを展開。そこから四の字フックへと移行し、より強固なガードポジションへ。さらにラペルを引き出して土田の上体の動きを封じると、主導権を握る形に。しかしレフェリーは、この場面を膠着と判断し、佐藤にペナルティを提示。試合はそのまま緊張感のある攻防が続く中、残り30秒で土田が立ち上がってクローズドガードを解除。ラストチャンスとばかりにパスガードを試みるも、時間切れ。序盤のトーホールドからの得点を守り抜いた佐藤が、粘る土田を振り切って勝利を手にした。

マスター2茶帯フェザー級
〇志水抄太 (TATORU)
vs
×三枝亮太 (TRIBE TOKYO M.M.A)
試合序盤、三枝が引き込みからクローズドガードを展開。しかし志水はすぐに強いプレッシャーをかけてパスガードを狙いにいく。そのまま志水がパスガードに成功し、続けてニーオンベリー、さらにマウントへと連続でポジションを奪取。一気に9ポイントを獲得して主導権を握る。マウントポジションを安定してキープしながら、最後は袖車絞め（スリーブチョーク）で見事にタップを奪い、志水が勝利を収めた。

マスター2茶帯ライト級
〇塚本隆広 (Impacto BJJ)
vs
×Renato Kimura (PATO STUDIO)
序盤、Wガードの展開から塚本が素早く起き上がり、アドバンテージを先取。対するヘナートはボトムからキックスパイダーガードやデラヒーバガードを駆使して試合を組み立てるが、塚本が上からパスガードとニーオンベリーを連続で仕掛け、さらに2つのアドバンテージを加える。中盤以降は、ヘナートの巧みなガードワークに塚本が攻め手を見いだせず、レフェリーから膠着のペナルティが科される。残り50秒、ヘナートが一気にギアを上げ、スイープからパスガードまで怒涛の連続アタックを展開。両場面でアドバンテージを獲得し、試合を振り出しに戻しかけるが、ここでタイムアップ。緊張感に満ちた好勝負を制したのは、序盤にリードを築いた塚本だった。

マスター2茶帯ミドル級
〇服部剛士 (パラエストラ森ノ宮)
vs
×中村清史 (クラブバーバリアン)
ファーストコンタクトで中村が引き込みを試みるも、すぐに立ち上がって攻防はスタンドへ戻る。今度は服部が引き込みを選択し、レッグラッソーガードやクローズドガードを駆使してボトムから試合をコントロールする。流れの中で服部はオモプラッタスイープを成功させトップを奪取。さらに足を組み替えてオモプラッタの形を深め、肩を極めてそのままタップを奪う。的確なガードワークと見事なフィニッシュで、服部が一本勝ちを収めた。

マスター2茶帯ミディアムヘビー級
〇Inbong Lee (トライフォース柔術アカデミー)
vs
×青木亮 (エクストリーム柔術アカデミー)
序盤は、互いに襟袖を持ち合いながらスタンドでの探り合いが続く。1分が経過した時点で、レフェリーは膠着と判断し、両者にペナルティを提示。その後、インボンが背負い投げを仕掛け、青木はタックルで応戦するが、いずれもポイントには至らず。再びスタンドの攻防が続く中、インボンが背負いを繰り返し狙い、青木もタックルで反応するが、形を作りきれない。やや動きの少ない展開が続いた中、青木に2つ目のペナルティが入り、インボンにアドバンテージが加算される。終盤、青木がガードプルでクローズドガードへ引き込むが、インボンは慎重に対応。両者とも時計を気にしながら動きを見せるものの、ポイントにつながる決定的な展開は生まれない。最後まで拮抗したスタンド主体の試合は、アドバンテージでリードしたインボンに軍配が上がった。

マスター2茶帯オープンクラス
〇平澤拡 (PATO STUDIO)
vs
×田島直樹 (柳澤柔術)
序盤、田島は襟を持って座り込み、ボトムポジションを選択。これに対して平澤はクロスニースルーのプレッシャーをかけてパスガードを狙っていく。田島は冷静に切り替え、スイープを仕掛けてアドバンテージを先取。中盤、田島のハーフガードに対し、体格差を活かした平澤が上体を大きく覆い被せながらラペルを引き出し、ブラボーチョークの体勢へ。パスガードとの同時展開でプレッシャーをかけ、ブラボーチョークのアドバンテージを獲得する。田島もスパイラルガードからスイープの圧力をかけて応戦。一度レフェリーがブレイクを入れたのち、再開直後に平澤がパスガードを成功させ3ポイントを奪取。続いてニーオンベリーでアドバンテージを加算し、主導権を握る。終盤、田島がボトムから反撃を試みるも、平澤はパスガードからバックを狙う連携を見せ、さらに2つのアドバンテージを追加。最後まで攻めの姿勢を崩さず、平澤が勝利を収めた。