「ドゥマウインターナショナル2021」の黒帯はアダルトはなくマスターのみが行われた。
その黒帯たちの過半数は日系ブラジリアンたちで、全19人の黒帯のうち、日本人はわずか4人で割合的には30%を下回る。
これは大会全体をみても同程度の割合で、今大会を主催するASJJF=アジアスポーツ柔術連盟の特色といえるだろう。
ちなみにASJJFの連盟会長はエジソン・カゴハラで、エジソン自身も日系ブラジリアンだ。
黒帯カテゴリーで一番のアップセットはヨースキ・ストーの敗北だった。
大会初日のノーギでは階級&無差別とも一本勝ちでWゴールドを獲得していたが、大会2日目のギの試合では階級別の試合から苦戦を強いられていた。
過去に幾度となく対戦し無敗を誇るvsランジェル・ホドリゲスと階級別&無差別と2度対戦し、階級別ではオーバータイムに突入するも辛勝、続く無差別決勝戦でもまたもオーバータイムにもつれ込む苦戦ぶり。
そしてそのオーバータイムでランジェルにスイープを許し、ついに黒星を献上するアップセットとなった。
試合後にヨースキにコメントを求めると「コロナのワクチン接種してから試合をしたからいつもより動けなかった」とのこと。
まさかワクチン接種後に試合、さらにレフェリーもしていたとは思わなかっただけに、この苦戦ぶりも納得だろう。
敗れたとはいえ、ワクチン接種ぐらいでは大会を欠場しないヨースキのガッツとタフネスぶりには驚く他ない。
マスター2黒帯ヘビー決勝戦
ヨースキ・ストー(Impacto Japan BJJ)
vs
マイケル・ケイツ(黒旗BJJ沖縄)
前日のノーギに続きギありでも対戦となったヨースキとマイケル。この試合でも腕十字を極め、3:23 一本勝ちで優勝。
マスター2黒帯ヘビー表彰台
優 勝 ヨースキ・ストー(Impacto Japan BJJ)
準優勝 マイケル・ケイツ(黒旗BJJ沖縄)
3 位 ランジェル・ホドリゲス(RRT)
マスター2黒帯オープンクラス1回戦
ランジェル・ホドリゲス(RRT)
vs
マイケル・ケイツ(黒旗BJJ沖縄)
オープンクラス1回戦、ランジェルはマイケルと対戦し1:01でフットロックを極めて一本勝ちで決勝戦進出を決めた。マイケルはヨースキ、ランジェルに一本負けで苦戦が続いた。
マスター2黒帯オープンクラス1回戦
ヨースキ・ストー(Impacto Japan BJJ)
vs
マイケル・ケイツ(黒旗BJJ沖縄)
ここまでにノーギで2試合、階級別で1試合と合計3回も極められてるマイケルは戦意喪失でこの試合は自ら棄権し不戦勝でヨースキが戦わずして決勝戦に勝ち上がり。
マスター2黒帯オープンクラス1回戦
ランジェル・ホドリゲス(RRT)
vs
ヨースキ・ストー(Impacto Japan BJJ)
階級別でもオーバータイムにもつれ込む接戦だったが、無差別でも本戦出決着つかずで延長戦に突入。ここでランジェルがスイープを決め、ついにヨースキから初勝利でオープンクラス制覇。
マスター3黒帯ウルトラヘビー決勝戦
ジャイルトン・クーニャ(カーロストヨタ)
vs
トニー・ヤマダ(カーロストヨタ)
カーロストヨタ所属の2人のみのエントリーだったため、このワンマッチ決勝戦は行われずに先輩格のジャイルトンにトニーが勝利を譲ってのクローズアウト。
マスター3黒帯オープンクラス決勝戦
ホドリゴ・ソウザ(Impacto Japan BJJ)
vs
ジャイルトン・クーニャ(カーロストヨタ)
1回戦でトニー・ヤマダから反則勝ちしたホドリゴがジャイルトンと対戦し、巨漢のジャイルトンをスパイダーガードでコントロールし動けなかったジャイルトンにペナルティが入ってホドリゴ優勝。
マスター3黒帯オープンクラス表彰台
優 勝 ホドリゴ・ソウザ(Impacto Japan BJJ)
準優勝 ジャイルトン・クーニャ(カーロストヨタ)
3 位 トニー・ヤマダ(カーロストヨタ)
マスター4黒帯フェザー決勝戦
バトレ・キハラ(Impacto Japan BJJ)
vs
吉永博之(パラエストラ大阪)
今大会は日本人黒帯のエントリーが少なかったが、このカテゴリーには金子誠と吉永博之の2人の日本人黒帯が参戦もともにバトレに敗れて優勝ならず。
マスター4黒帯ライト決勝戦
メディ・モラジ(カーロストヨタ)
vs
西本功二(ねわざワールド静岡)
かの朝倉未来の豊橋時代の師匠というメディ。自身でIT系の会社を経営しつつボランティアで格闘技の指導をしているという賢人。試合はテイクダウンを決めて4-0で勝利して優勝。
Photo and text by 橋本欽也/Kinya Hashimoto