『巌流島バーチャルファイトサバイバル2』が開催され9月7日からYouTubeにて全世界配信されている。
巌流島(着衣MMA)、キックボクシング、MMAなど多種多様なルールの試合が行われる中、QUINTETルール8分一本勝負57kg契約で行われた"UFCファイター"村田夏南子vs."韓国のツヨカワ柔術家”ジョン・ヒョンソンを紹介する。
QUINTETルールは、打撃無し、関節技と絞め技のみが有効で、攻めていなければ「指導(3回の累積で失格負け)」で不利なポジションから再開する膠着が許されないグラップリングルールである。
普段は5vs.5の団体戦で行われるが今回はQUINTETシングルマッチルールという形式で行われた。
村田は、昨年10月「UFC Fight Night」でバネッサ・デモポロスに判定負けして以来、約1年ぶり16戦目のプロマッチとして復帰戦ということで注目を集める。
一方のヒョンソンは初のプロマッチという事でレスリングとグラップリングの強さで大抜擢された韓国人ファイターだ。
この試合は若手がベテランに挑む構図となった。
2頭の龍が舞いドラゴンボールの天下一武道会を思い起こさせる荘厳な雰囲気の”バーチャル”空間で、レフェリーは数々の名勝負を裁いた島田裕二が務め、独特の口上から試合が開始。
お互いレスリングがバックグラウンドということで、序盤はスタンド状態で組み手争い、崩しの攻防からテイクダウンを狙う展開に。
開始1分、村田がアームスローでヒョンソンを投げグラウンドに。トップからパスガードを狙う。
パスガードを許さず立ち上がったヒョンソン、再びスタンドとなりお互いテイクダウンを狙う展開が続く。
2分半が経過、村田が担ぎ上げ飛行機投げでタックルをきめてトップからパスガードを狙い防戦一方のヒョンソン。
再びスタンドになった際も消極的だったヒョンソンに指導が入る。
指導が入るとQUINTETルールでは、指導が入った選手に対し、もう一方の選手が選択したポジションからの再開となる。
村田はバックサイドを選択。
ヒョンソンは肩を支点にうまく立ち上がり、村田の猛攻を凌ぐ。
残り2分、村田の圧に強さにやや劣勢のヒョンソンが起死回生の巻き投げを試みるが、村田が潰しトップをキープしそのままバックに回り込む。
スクランブルからヒョンソンが逆転のトーホールドで足首を捕えるが村田は冷静に凌ぐ。
残り30秒、村田がパスガードに成功。サイドポジションからノースサウスポジションに移行しチョークを狙うがヒョンソンを極めきることができずタイムアップ。
ヒョンソンに指導が1つ入っていたことから、村田が判定で勝利を果たした。格上の村田に対してヒョンソンが善戦した一戦となった。
今後の村田の本格復活と、QUINTETが再び格闘技界に大きな波を起こすことを期待したい。