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【JBJJF】『第23回全日本ブラジリアン柔術選手権』女子 黒帯・茶帯レポート


近年の日本の柔術シーンにおいて顕著なのが女子選手たちの増加と充実ぶりだ。

男子と女子の柔術人口の比率は9:1、もしくは9.5:0.5とも言われており、男子に比べて1割にも満たないのが現状だが、ここ数年はこの女子の比率がぐっと増えてきており、それは今大会のエントリー数を見ても顕著なことだった。

このことは女子の黒帯で過去最大人数の6人トーナメントが実現したことでもわかることだろう。

柔術は帯の昇格に時間がかかる競技であり、白帯から柔術を始めて黒帯にまで到達するのは100人に1人とも言われるほどの難易度と言われている。

だがそれを男子に比べて競技人口が1割に満たない女性が達成し、さらに現役選手として日本一の覇を競う全日本に出場してきているのは尊敬に値する。

今大会に出場していた女性黒帯たちは、いま柔術をやっている白帯や色帯の女子柔術家たちにはもちろんのこと、これから柔術をやろうと考えている予備軍にまでいい影響を与えるロールモデルとして末長く活躍して欲しいと願って止まない。


女子茶帯ライトフェザー決勝戦
菅里実(CARPE DIEM)
vs
澤田明子(DRAGON'S DEN)
昨年の同級王者の菅が今年の全日本マスター王者の澤田を7:42 送り襟絞めで一本勝ち。アダルトの王者がマスターの王者との違いを見せつけ全日本2連覇。


女子茶帯フェザー決勝戦
岸田蘭音(パラエストラ)
vs
倉持梨奈(パラエストラ)
ともにパラエストラ柏で汗を流すチームメイト同士の対戦となったこの階級の決勝戦だがクローズアウトはせずにガチ試合を決行。試合は16-0で岸田が完封&大差の判定勝ち。


女子茶帯オープンクラス決勝戦
カロリーナ・クワハラ(チェックマットジャパン)
vs
ダルバ・イマムラ(IGLOO)
日系ブラジリアン同士の決勝戦は両者とも階級別の試合がなくオープンクラスのみの参戦に。熾烈な攻防を展開もカロリーナが2-0で激戦を制して優勝を果たす。


女子茶帯オープンクラス表彰台
優 勝 カロリーナ・クワハラ(チェックマットジャパン)
準優勝 ダルバ・イマムラ(IGLOO)
3 位 菅里実(CARPE DIEM)高橋陽子(CARPE DIEM)

女子黒帯ルースター決勝戦
ミレーナ・サクモト(IGLOO)
vs
越後伊織(DRAGON'S DEN)
今大会で黒帯デビュー戦を果たすミレーナは昨年度の王者・越後が相手のワンマッチ決勝戦。ポイントを先行されながらもバックを奪うと送り襟絞めを極め8:34 一本勝ちで全日本王者に輝く。

女子黒帯ライトフェザー決勝戦
石黒遥希(CARPE DIEM)
vs
芝本さおり(トライフォース)
昨年と同じ顔合わせの決勝戦となったが、このカテゴリーは6人の女子黒帯によるトーナメントが実現した。試合は石黒が0-0/2-1で僅差で制して全日本2連覇達成。


女子黒帯オープンクラス決勝戦
内山裕規(CARPE DIEM)
vs
ミレーナ・サクモト(IGLOO)
ミドル級にエントリーも一人優勝でオープンクラスのみの試合となった内山はルースター優勝のミレーナ相手にポジショニングで圧倒し、最後は絞めで9:02 一本勝ちでWゴールド獲得。

女子でメダリストを多数輩出したCARPE DIEM GIRLZ。三田&広尾の女子柔術家でこの全日本に向けた強化練習をして大会に挑み、好成績を残している。

チームポイントではCARPE DIEMが6連覇の快挙。2位にはIGLOOで3位にはトライフォースが入賞。IGLOOは単独ジムでアソシエーションがない中での2位は大健闘といえよう。

Photo and text by 橋本欽也/Kinya Hashimoto

2022年4月9−10日 第23回全日本ブラジリアン柔術選手権|23rd ALL JAPAN Brazilian JIU-JITSU ChampionshipPHOTO LIBRARY

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