今回で22回目の開催となるJBJJFの全日本選手権。
98年に第1回目が開催され、開催初期は2年に1度だったが、ほどなくして毎年開催となり今に至っている。
昨年はコロナ禍の渦中にありながらも規模を縮小して開催し、辛うじて開催が途切れることなく毎年開催が続いている。
そして今年は緊急事態宣言の最中での開催となったが、昨年以上の規模となり、マット数は6面で参加者数は延べ人数で500人を超えた。
これは昨年の参加者数のトータルの10倍もの規模で、マット上だけを見るならばコロナ禍であることを忘れるほどの盛況ぶりとなっていた。
JBJJFは先月開催の東日本選手権から関東圏での大会開催を再開しており、この全日本の次は今月下旬に関東選手権があり、来月には全日本ノーギの開催を予定している。
日増しにコロナ感染者数が増えていっている最中ではあるが、大会開催に向けて尽力しているJBJJF関係者のたゆまぬ努力によって大会は行われていることを感謝したい。
そんなJBJJF全日本から、まずは黒帯決勝戦の様子からお伝えしていく。
ルースター決勝戦
山本博斗 (IGLOO)
vs
芝本幸司 (トライフォース)
黒帯決勝戦・ベストマッチの呼び声も高いこの試合。芝本がスイープで先制し、試合終了10秒前までそのリードをキープ。だが最後の最後にクローズドからのバックテイクを決めた山本が4−2で逆転勝ち。なおライブストリーミング時のポイント表示は8−2となっているがそれはオペレーターミスだ。
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ライトフェザー決勝戦
石黒翔也 (CARPE DIEM)
vs
ホベルチ・オダ (CARPE DIEM)
昨年度のフェザー級王者・石黒がライトフェザーに落として参戦し、盤石の強さで大会2連覇を達成。反対ブロックを勝ち上がったホベルチ、そして準決勝を石黒とクローズアウトした竹浦とCARPE DIEMの3選手が表彰台に立ったのは偉業だ。
フェザー決勝戦
ジエゴ・エンリケ (CARPE DIEM)
vs
山中健也 (IGLOO)
試合終了間際まで1アドバンテージ差でリードしていた山中。試合全体を通しても山中が支配していたといっても過言ではなかったが、最後に仕掛けたトーホールドが決め手となってアドバンテージを得てレフェリー判定になり、僅差の試合をジエゴが制した。
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ライト決勝戦
森戸新士 (藤田柔術)
vs
毛利部慎佑 (REDIPS)
QUINTETでの目覚ましい活躍ぶりも記憶に新しい森戸がまたも一本勝ちの山を築き、全3試合を極め切ってのライト級制覇。1回戦でシュシャ、準決勝で世羅、決勝戦で毛利部を極め、突出した極め力を改めて見せつけていた。
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ミドル決勝戦
グラント・ボグダノフ(クサノチーム)
vs
足立玄 (ポゴナ・クラブジム)
6月にMMAデビューしたグラントはその試合での勝利後に師匠のレアンドロ・クサノより黒帯を巻かれ、今大会で黒帯デビューだったが3試合を勝ち抜いて全日本を制覇。また今月は自身のジム「ALMA FIGHT GYM LIFE」もオープンし公私とも順調だ。
ミディアムヘビー決勝戦
レダ・メブトゥシュ(CARPE DIEM)
vs
レアンドロ・クサノ(クサノチーム)
フランス人のレダと日系ブラジル人のクサノの仏伯対決となった決勝戦はともに1回戦を一本勝ちで勝ち上がってきた。試合はレダのハーフガードからのバックテイクが炸裂し、そこからRNCを極めて一本勝ちで優勝。
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ウルトラヘビー決勝戦
イゴール・タナベ (IGLOO)
vs
ケネス・トーマス (藤田柔術)
昨年2月に黒帯昇格後、柔術&グラップリングで無敗を誇るイゴールはもはや敵なしの無敵状態。今大会も階級を上げてウルトラヘビーのワンマッチ決勝戦に挑むも、テイクダウンからパスし、サイドから跳びつくように三角絞めを極め、1:10 秒殺一本勝ち。
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オープンクラス決勝戦
イゴール・タナベ (IGLOO)
vs
レアンドロ・クサノ(クサノチーム)
世代が一回り違うイゴールとクサノの日系ブラジル人対決はイゴールの容赦ない攻めにクサノは防戦に回らざるを得ない展開。だがクサノも必死に食らいつき、凌ぎに凌いでいたが最後は足関節狙いを逆にトーホールドで切り返されて一本負けを喫し、イゴールがWゴールド達成。
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Photo and text by 橋本欽也/Kinya Hashimoto