青帯デビューの選手から紫帯にリーチがかかった選手まで、実力もさまざまな選手が集結し、混沌とした優勝争いが繰り広げられるのが青帯トーナメントだろう。
昨年の全日本はコロナ禍によって青帯のみ、紫・茶・黒帯とは別日で開催されたが、今回はすべての帯で同日開催となり、マット5・6で熱戦が繰り広げられていた。
アダルト青帯では総合格闘家の平田直樹が青帯デビュー戦を金メダルで飾り、オープンクラスでは階級別で初戦敗退を喫した昨年の全日本王者・萩原大揮が奮闘を見せて無差別を制した。
また、ジュブナイル青帯では伊集龍皇が階級別と無差別の全試合を一本勝ちし、圧倒的な強さを見せつけてダブルゴールドを獲得している。
アダルト青帯ルースターを制したのは渋澤諒真(PATO STUDIO)。大黒喬士(トライフォース柔術アカデミー)との決勝は5-2でリードの残り25秒、送り襟絞めで一本勝利。
16人が参戦したライトフェザー。決勝は中田裕陽(IMPACTO JAPAN B.J.J)が昨年の全日本王者、石井晴(トライフォース柔術アカデミー)を飛び付き腕十字で捉え、見込み一本で勝利。
フェザーはDEEPで活躍する平田直樹(トライフォース柔術アカデミー)が盤石の強さを見せた。初戦こそポイント勝利に終わったが、準決勝は送り襟絞め、決勝はボーアンドアローで勝利し、青帯デビュー戦を金メダルで飾っている。
13人トーナメントのライトの頂点に立ったのは古川友貴(BOHEMIANS)。坂野開(飛翔塾 SORA)との決勝は序盤から引き込み三角で捉えるなど優勢に試合を進め、スイープの2ポイントを奪った古川が勝利。
ミドルを制したのは張豊(頂柔術)。決勝の相手、高田健太郎(アクシス柔術アカデミー)も終盤にサイドからマウントを奪い、腕十字を狙うなど追い上げたが、逆にサイドを取り換えした張がアメリカーナをセットアップしたところでタイムアップ。13-7で張が勝利した。
ワンマッチとなったヘビー決勝は、安井仁(上野御徒町ブラジリアン柔術部)が細川泰昭(トライフォース柔術アカデミー)からアメリカーナを極めて一本勝利。
アダルト青帯オープンクラス王者は、昨年の全日本ライト級を制した萩原大揮(ストライプル茨城)。今年は階級別で初戦敗退した萩原だが、無差別では挽回し、準決勝は三角絞め、決勝ではわずか35秒で三角腕十字を極めて勝利。
ジュブナイル青帯ライトフェザーはワンマッチ決勝。高橋逸樹(CARPE DIEM)が正田聖龍(ストライプルオハナ)から4分8秒、送り襟絞めを奪って一本勝利。
佐藤光(リラクシンブラジリアン柔術)と永尾澪(CARPE DIEM JIYUGAOKA)のジュブナイル青帯フェザー決勝は秒殺決着。佐藤が引き込みワンレッグからスイープに成功するとそのまま腕十字を極めて一本勝利(写真は準決勝時)。
ジュブナイル青帯ミドルは伊集龍皇(パラエストラ)と坂口魁徠(CARPE DIEM HOPE)のワンマッチ決勝で、引き込み際に三角をセットアップした伊集が1分58秒、一本勝ち。階級別を制した伊集は無差別でも腕十字で全試合を一本勝ちし、ダブルゴールドを手にしている。
こちらもワンマッチ決勝だったジュブナイル青帯ミディアムヘビーは、馬場匠(ヒロブラジリアン柔術アカデミー横浜)がKenzo Karakawa (TREE BJJ)をヒップスローからキムラに捉えて一本勝利。
Photo and text by 成田敏史/Satoshi Narita