柔術がもたらす「勝利」と「社会貢献」の物語。
Ground Impact 2025 Westで初優勝を果たした延命寺誠選手は、白帯ながらもトーナメントでの激闘だけでなく、日常生活でも驚くべき勇気と行動力を発揮しました。
柔術の技と精神が生きた瞬間、報道もされ、ニュースとなった緊迫の出来事をご本人から伺いました。
Jiujitsu NAVI(以下、NAVI):Ground Impact 2025 West マスター4白帯ライトフェザー級優勝、延命寺誠選手です。おめでとうございます!いろいろお聞きしたいことがたくさんあるのですが、まずはトーナメントの感想をお聞かせください。6人のトーナメントで決勝戦は山中選手との対戦でしたね。
延命寺誠選手(以下、延命寺選手):今まで5人とか6人のトーナメントを戦ってきたのですが、一度も優勝したことがありませんでした。2回、3回と勝ち抜くことが自分の目標だったので、今回も「絶対に負けたくない」という強い気持ちで臨みました。
NAVI:初優勝のお気持ちを、一言で表すと?
延命寺選手:いろんなプレッシャーから解放された、というのが一番大きいです。勝てて、心の底から嬉しい気持ちでいっぱいです。
NAVI:ホッとしましたか?
延命寺選手:めちゃくちゃホッとしています。
NAVI:決勝戦の山中選手との試合、いかがでしたか?
延命寺選手:アンストッパブル・スイープを使って来られて苦戦しました。自分でも練習していた技だったのですが、実戦で使うことができず、対応にかなり苦労しました。
NAVI:優勝して、「ここは自分を褒めたいな」と思える部分はどこでしょう?
延命寺選手:今回は「上でも下でもどちらでも戦う」という強い気持ちで挑みました。今までは下で戦うことをメインにしていたのですが、今回はそれにこだわらず挑んだことが大きな成長だったと思います。
NAVI:ところでニュースでも取り上げられていましたが、普段は長岡天神駅で駅員さんをされているんですよね?
延命寺選手:はい、監督者として駅員の仕事をしています。
NAVI:阪急電鉄の長岡天神駅で勤務中、痴漢被害に遭っている女性を助けて犯人を取り押さえたという話を伺いました。詳細を教えていただけますか?
延命寺選手:逃走を図った犯人が線路内に入ってしまいました。痴漢も重大な罪ですが、線路内に逃げるという非常に危険な行為でもあったので、何とか取り押さえる必要がありました。
NAVI:金網まで追い込んで、腕絡み(キムラロック)で取り押さえたということですね?
延命寺選手:はい、その通りです。
NAVI:実際に取り押さえるのは、練習とは全然違うと思いますが、その点はいかがでしたか?
延命寺選手:そうですね。相手は逃げることに命を懸けていましたので、こちらも本気で、少々のことがあっても絶対に抑えなければいけないという強い決意で臨みました。
NAVI:取り押さえた後、警察が来るまでの間はどのように対応したのですか?
延命寺選手:腕を取って、膝でも抑えながら警察が来るまでずっと押さえていました。
NAVI:具体的にどうやって抑えたのですか?
延命寺選手:前からガブってアームサドルを取って、キムラロックで倒し、そのまま膝で押さえていました。白帯なのに、すみません(笑)。
NAVI:素晴らしいです!その後、無事に警察に引き渡したのですね。
延命寺選手:はい。
NAVI:その勇気ある行動が柔術を通じて社会貢献となり、警察からも表彰されたと聞いています。
延命寺選手:はい、京都向日市から表彰をいただきました。ありがとうございます。
NAVI:柔術をこうして平和に役立てる姿は、本当に素晴らしいと思います。これからも駅員さんとして頑張ってください。本日はありがとうございました。そして改めて、優勝おめでとうございます!
【JBJJF GroundImpact 2025 WEST】
マスター4白帯ライトフェザー級
延命寺誠 (パラエストラ東大阪)@JBJJFnews#JBJJF #jiujitsu #柔術 #Asueアリーナ大阪#GroundImpact2025WEST pic.twitter.com/mznWRQL6Uk— 柔術ナビ|JIU-JITSU NAVI (@jiujitsunavi) July 11, 2025
ブラジリアン柔術が趣味の駅員「組めば勝てると追いかけた」 関節技で痴漢現行犯逮捕 | 京都新聞デジタル https://t.co/cNXRvV8NOs
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