中井祐樹のロックンロール柔術【第10話／全12話】
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『柔術って何』
ヒクソン・グレイシー自伝の興奮が冷めやらない。もしかしたら私自身の柔術観がヒクソンやグレイシー一族に近づいているのか。生き方は当然ながらかなり自分とは異なるがこれから我々がどういった道を往くのかを考えるきっかけになったのは確かだ。しばしば彼（ら）は私にとってそういう存在だ。
柔術は護身術であるべきだ、という主張については私見ではイエスでありノーでもある。ただ競技スポーツ主体になっていくと行き着くところは勝敗の帰趨（きすう）となってしまうのは明白。だから技術を生活の中に溶け込ませ、一体化する方向を指導者は取らざるを得ない。それを包括して「護身術」と呼ぶならば納得できる。
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