ムンジアル2021の黒帯レポート、最後は女子黒帯の決勝戦をまとめて紹介する。
ルースターは2019年度の王者であるマイサ・バストスが盤石の勝利で連覇し、ライトフェザーはここ数年の成長ぶりが顕著なアナ・ロドリゲスが初優勝。
フェザーはウマイタから移籍してきたマッコンビとビアンカ・バジリオのATOS対決となり、クローズアウトかと思われたがガチ試合を行ってマッコンビが黒帯でムンジアル初制覇を決めた。
ライトはビア・メスキータが優勝し、なんとムンジアル10回優勝という女子では前人未到と思われる記録を樹立。
ミドルは2019年王者のアンドレサ・シントラが下馬評通りの試合ぶりで連覇し、ヘビーは新鋭のメリッサ・クエートが制覇した。
スーパーヘビーとオープンクラスは決勝戦が同じ顔合わせとなり、ガブリエリ・ペッサーニャとヤラ・ソアレスが2連戦したが、どちらもペッサーニャが勝利して黒帯で初出場したムンジアルでWゴールド獲得し、チャンピオンリングを手にしている。
そして今大会で往年のムンジアル王者、ガヴィ・ガルシアがペッサーニャとヤラからそれぞれ一本負けを喫し、その試合後に帯をマットに置いてムンジアルからの引退を表明。
マットを降りてからは人目を憚らず感極まった姿を見せていたガヴィは間違いなくムンジアルで一時代を築いた名選手。
だがガヴィは自らを極めたペッサーニャ&ヤラという新世代の台頭に抗することができずに有終の美を飾ることができなかったが、その名をムンジアルの歴史に刻んだことは疑う余地はないだろう。
ルースター
マイサ・バストス(GFチーム)
vs
ジェシカ・カロライン(カイオテハ)
2019年に黒帯で初優勝したマイサがムンジアル2連覇。ベリンボロでバックを奪い、6:06 送り襟絞めで一本勝ち。
ライトフェザー
アナ・ホドリゲス(ドリームアート)
vs
タミー・ムスメシ(ペディゴサブミッション)
新チーム・ドリームアートの女子軽量級の旗手・アナが前回の王者・タミーとのポイントゲームを4-2で勝利、ムンジアル初制覇。
フェザー
ガブリエレ・マッコンビ(ATOS)
vs
ビアンカ・バジリオ(ATOS)
ウマイタから移籍してきたマッコンビがビアンカとの同門対決に挑み、2−0で接戦を制した。ビアンカはまたも準優勝に終わる。
ライト
ビア・メスキータ(グレイシーウマイタ)
vs
ルイザ・モンテイロ(ATOS)
女子では初となるムンジアル10回優勝を今大会で成し遂げたビア・メスキータ。師であるレティシアと抱き合い歓喜の涙。
ミドル
アンドレッサ・シントラ(グレイシーバッハ)
vs
タマラ・フェレイラ(ギゴJJ)
ミディアムヘビーからミドルに階級を落としてきたアレッサンドラがこの階級でも優勝し2階級制覇達成。
ミディアムヘビー
アナ・カロリーナ・ヴィレイラ(AVIV)
vs
エリザベス・クレイ(ARES)
ミドルから階級を上げてきたアナカロだが準決勝は1アドバンテージ差、この決勝はレフェリー判定で辛勝の連続でなんとか優勝の印象。
ヘビー
メリッサ・クエート(アリアンシ)
vs
イザドラ・クリスティーナ(ドリームアート)
ゼニスからアリンシに移籍のメリッサとカタールBJJからドリームアートに移籍のイサドラの決勝は5:24 絞めでメリッサ一本勝ちで優勝。
スーパーヘビー
ガブリエリ・ペッサーニャ(INFIGHT JJ)
vs
ヤラ・ソアレス(ドリームアート)
ライバル対決のペッサーニャとヤラの新世代・女子黒帯対決は2-0でペッサーニャ勝利で優勝となった。
オープンクラス
ガブリエリ・ペッサーニャ(INFIGHT JJ)
vs
ヤラ・ソアレス(ドリームアート)
スーパーヘビーに続きオープンクラスでも対戦の両者は8-4でペッサーニャが連勝。紫帯以来のWゴールドを獲得した。
黒帯で初めてのムンジアルで優勝、しかもWゴールドを獲得したペッサーニャ。無差別のトーナメントではガヴィ・ガルシアからも一本勝ちしており、これからは長期政権を築いていくのではないだろうか。
Photo and text by 橋本欽也/Kinya Hashimoto